演劇老人(ENGEKIROUJIN)
出演
上小林栄明
田上良子
山下美由紀
嶋田香子
夢乃祈幸
相坂憲孝
せこ三平
佐々木優羽
佐藤心音
大町柚子
佐藤百音
佐藤雪音
熊谷涼子
遠藤多美子
阿比留真子(声の出演)
谷屋俊輔(声の出演)
鎌田国男
原作/「演劇一路」渡辺文明
脚本/渡辺文明
撮影/白木典安
編集/webb仙台
主題歌/yeemeen nosa「プラプラ」
企画・製作/演劇老人実行委員会
協力
若林演劇研究会
プロデュース/ミソラプロジェクト
監督/白木典安
2023年作品 白黒 21min
STORY
上小林秀樹は共生型福祉施設 太白だんだんで働きながらも、役者として生活している。
しかし表現者として生きる彼を、同僚たちが理解できるはずもなく、彼は"ちょっと変わった"人間と思われていた。
そんな彼の生活ぶりを、児童劇団時代の同期たちは理解してくれてはいるが、好転するわけではない。
そんな中、彼は施設内の催し物にて公演を依頼される。
ギャランティは1,000円。児童劇団時代の同期たちは猛反対するが、秀樹は出演を承諾する。
それから秀樹は連日身体を鍛えたり...
夜を徹して衣装作りに励んだ。
そんな彼の真剣な姿を、反発していた娘も理解しはじめる。
歳の離れた妻も、秀樹を応援する。
家族が一つになって会場の飾り付けを行う。それは家族の再生でもあった。
みんなで会場を後にする時、娘が秀樹のポスターを貼った。
それは、今まで「恥ずかしい」と感じていた父の姿を真正面から捉えて、誇らしく感じた瞬間でもあった。
そしていよいよ公演当日。
観客の中には児童劇団時代の竜巻先生も駆けつけてくれた。
秀樹の出番が差し迫る。
「いつもはシェイクスピアですが」という秀樹の演技に、誰もが驚きの声を上げる。
各界からの感想
「演劇老人」拝見させて頂きました!
LIVE感もあり、とても素敵な映画でした!特に、人生で「勝負」したことのある人間にとってはグッときてしまう内容ですね…。
江頭2:50さんがどこかの入学式の挨拶で言われていた「一人が笑ってくれたら、それでいいじゃねえか」と言う言葉を、ナゼか思い出しました。
自分にとっての幸せってなんなんだろう?
ホッコリした気持ちで家路につける映画だと思います。
劇団員やバンドマン、芸人さん等、夢を追いかけている人、追いかけてきた人に是非、観て欲しいですね。
素敵な気持ちのプレゼント受け取りました。感謝。
《artist/yeemeen nosa氏》
第一弾のポスターを見てダークな内容の作品なんだろうなと思ったのが第一印象でした(ごめんなさい)
でも実際見てみると、コミカルな要素や辛口な部分もありメリハリがあって楽しい作品でした!
yeemeen nosaさんの楽曲もたくさん使われていて芸術に対する激しい想いや、家族の愛情など、いろいろ入って密度の濃い20分間でした。
わたし自身カメラマンとして、主に競馬レースやライブなど動体撮影をメインとしていて、個人で活動しているので、大人数の撮影の現場って楽しいんだろうなあと思いました。
ぜひ次回作にはお邪魔してみたいです!
《cameraman/chiro》
出演者について
■上小林栄明
52歳で演劇を初め、アクターズ仙台を経て現在若林演劇研究会に所属。個人活動でキャスト、脚本、演出全て一人で行う独り芝居を5回行っており、今後も継続予定。
主な出演作品『かいだん』『断捨離』『慶念坊』
■美空しいら
2021年5月にミソラプロジェクトを結成。役者として演劇配信や童謡歌唱ユニットのみならず、創作紙芝居やちぎり絵による絵本制作など多彩な活動を行っている。
主な出演作品『ALICE』『クリスマスキャロル』
■田上良子
若林演劇研究会との出会いから演劇の道に入る。公演をとおして地域の歴史に興味をもつ。音響、照明、制作等の裏方にも積極的に関わる。最近は上小林作品の朗読に出演し、朗読の楽しさにふれる。個人的に朗読ワークショップ(釜萢勝宏先生)にも参加。
主な出演作品『日本列島旅日記』『現代花鳥風月物語』
■鎌田国男
役者、忍者、児童劇団「スイートピー」主催そして保育士
保育の現場で鬼ごっこと称して子供たちを追いかけ回しそれが役作りや児童劇のイメージ活力となり生きる活力となる。最近は健康管理でチョコレートを控える毎日。
主な出演作品舞台客演『井上ひさし著イーハトーボの劇列車(山男役)』他
オペラ『プッチーニ作ラ・ボエーム』『椿姫』
バレエ『ドンキホーテ(ドン・キホーテ役)』他
CM『電撃倉庫、DOCOMO、仙台銀行、JR東日本(ナレーション)』他
■山下美由紀
お芝居、時々、落語、講談、雀踊り。楽しいこと好き。仙台市で活動中。
主な出演作『セイシュンは終われない』『アリス』『銀河鉄道の夜』舞台『月夕』『アン』
映画『殿、利息でござる!』ドラマ『監察医朝顔』『居酒屋新幹線』
■阿比留真子
役者・演出家・演技指導講師。
2001年舞台デビュー。近年では、ショーの演出や、フルリモートの映像作品『リモ☆シバ』を立ち上げ、全国から活動場所が離れていても、生活環境が違っても、挑戦してみたい人がお芝居ができる機会があるように、作品づくりに邁進中!
主な出演作品『机上・キラー・魔神・スイッチ』『三月革命』『京都狂乱』
主な演出作品『Alice』『夢を叶えるファッションショー』『セイシュンは終われない』
■香田志麻
44歳にひょんなことからシェイクスピア・カンパニーのお芝居に参加させていただいたのがきっかけで演劇を初めました。
主な出演作品『ベニスの商人』『アイヌオセロ』『断捨離』『慶念坊』『香田志麻一人朗読会』
■せこ三平
せこ三平
劇団ピアそら!所属。せこ企画ライター。わくわく出版プロデュース、シネマジャーナル誌にて監督インタビュー記事など。http://www.cinemajournal.net/
趣味は神社仏閣巡り。温泉好き。
■夢乃祈幸
朗読劇や舞台に遅咲きでハマった、子どもと関わる両声類で、声劇が趣味の演者・祈幸(きさき)です。様々な年齢の役を経験中。自分らしく自分にしか出来ない表現を見つけるために日々稽古を重ねています。
ショートムービーは初めてなので、新しい自分に挑戦しました。見てくれたあなたの印象に残れられたら嬉しいです。
■相坂 憲孝
ぴあそら所属の相坂です。適切な自己表現の訓練や文化活動による地域定着を目標にぴあそらで演劇をしてます。本格的な映像作品に参加でき嬉しいです。新人ですが精一杯演じたので楽しんでもらえたら幸いです。
撮影こぼれ話
本作は、演出家・唐沢俊一氏が「あと10年舞台ができたとして、年に一本やっても10本しかできない」という話を読んだ原作の渡辺文明が、後に「60歳になって仲間が誰もいなくなった夢」を見たことから、このテーマを思いついたという。
撮影は全国の4つの劇団がいろんな形で協力してくれた作品である。
ただ残念なことにスタッフには恵まれず、監督が演出を付けながらカメラを回すという形に終始していたため、映像として難がある場面がある。
しかし監督は「これが今持っている自分のチームだ」とマイナスには捉えていない。
ただ、機会があったら本作劇場に乗せられるようなものにブラッシュアップしたいとも話をしている。
当初上小林栄明氏の登用は考えていなかったが、脚本を仕上げていくうちに「彼以外の役者では考えられない」とオファーすることにした。同様に竜巻先生も鎌田国男氏をイメージした。
物語中では、おしどり夫婦ぶりを見せている主人公だが、裏設定では一度浮気していることが明らかになっている。どうやら劇団の関係者らしく、それが冒頭で彼の娘が彼を嫌っている理由の一つである。
秀樹の児童劇団時代の同僚二人(まりちゃんとサッチン)は、結局名前が出ないままとなってしまい「ブラッシュアップした暁にはそのあたりも描きたい」(監督談)らしい。
「演劇"老人"」というわりには50〜60代のキャラクターばかりで、画が全然若いことについて「もっとセクシーな老人たちを出したかった...」と心残りだったらしい。
娘役の美空しいらは急遽役が決まったものの、個性ある娘役を演じあげた。特に板チョコを食べながら作業する場面は現場が全員息を飲んだ。
楽曲について
本作はタイトル・大まかなイメージだけの企画状態で主題曲を公募。
yeemeen nosa氏から楽曲提供を受けて、脚本の渡辺文明がイメージを膨らませたというほど、楽曲との親和性は高い。
白木監督をして「どうしてもプラプラのMVになっちゃうんだよなぁ」という話まで出た。
伊豆諸島の小さな離島に暮らすyeemeen nosaです。小学校の放課後に聴こえてくるブラバンのような「楽しいのに、なんか悲しい」そんな不思議な雰囲気をイメージして作曲しました。(yeemeen nosa氏談)
Twitter/ https://twitter.com/lYRNwYVKDWZZ3aW
「プラプラ」
真夜中に公園を歩きまわって
警察に止められて職質くらって
帰り道、なんだかやりきれなくて
ごめんね、君に電話したよ
だから怒らないでよ
ホントは解っているんだ
もう、僕は君のこと忘れることにするよ
帰り道、みちくさ、帰りたくないよ
このまま何処へでも行ける気分さ
ホントかい?ホントだよ?自分に尋ねて
結局、通るのはいつもの道で
いつかの友達は
何処かへ消えちゃったんだよ
年寄りの野良犬が、優しく笑っている
街中をプラプラ歩きまわれ
やなことも、いいことも、全部ポッケに
詰め込んで、詰め込んで、歩きまわれ
イヤらしい目玉を見開いて
昔、想像したこと
今でも憶えているんだ
夢見がちな僕がホラ、ゆっくり歩いていく
ゆっくり歩いていく…
作詞/yeemeen nosa
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